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2006年05月31日
Altium Designer 6.3
Altium Designer 6.3 のリリースがアナウンスされました。
この新しいバージョンは 6 月に出荷が開始され、Altium Designer 6 の既存ユーザはアルティウム社のホームページから無償でダウンロードすることができます。
今回のアップグレードでは主に既存環境のマイグレーションのための機能が改良されています。PCBとFPGA ツールの双方に改良が加えられていますが、いずれも大幅な機能の追加は行われていないようです。
Links:|Altium 情報局|Altium 問合せ・請求||Altium Designerユーザ情報サイト|
アルティウム社のアナウンスに目を通すと、今回のアップグレードでは回路図とPCB のトランスレータ(他社/既存データの読み込み)の改良が目を引きます。OrCAD の回路図シンボルライブラリとPADS のPCB フットプリントライブラリを、一気に Altium Designer の統合ライブラリに変換できるようです。OrCAD で回路図を作成し PADS で基板を設計するといスキームを簡単に Altium Designer に引き継ぐことができるというのがポイントです。
他にもOrCAD ライブラリのインポート機能ではシミュレーション属性も同時に変換され、即シミュレーションを実行可能な状態でOrCADファイルを読めるようです。
詳しくは、アルティウム社のアナウンスおよびデモセンター をご覧ください。
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- by Jono
- at 15:42
- in アルティウム
2006年05月18日
ライブラリレポート
Altium Designer は多彩なドキュメンテーション機能を備えており、カスタマイズされた部品表や図面の PDF 出力など実用性の高いドキュメント簡単に生成することができます。
そこで今回はこの Altium Designer のレポート機能のひとつである、ライブラリレポート機能を試してみました。
ライブラリレポート出力は、回路図シンボルと PCB フットプリントのどちらも可能で、いずれも Altium Designer のライブラリエディタの Reports メニューから起動します。
出力フォーマットは、Word と html の 2 種類がサポートされていますので、とりあえず html で弊社手持ちのライブラリを図面化してみました。この出力結果は以下をご覧ください。
Tech Lib - SCH (旧テクスパート版)
BASIC15.LIB JRC_BI15.LIB MFACT_15.LIB MOT_PW15.LIB NS_PAL15.LIB PHOTO_15.LIB TC74HC15.LIB
Tech Lib - PCB enhanced
BATT.LIB BRIDGE.LIB BUZZER.LIB CAP.LIB CN1.LIB CN2.LIB CN3.LIB CN4.LIB COIL&TH.LIB DCAP.LIB DINCON.LIB DIODE.LIB DIP.LIB DIPSW.LIB DISPLAY1.LIB DISPLAY2.LIB FCAP.LIB FCON.LIB IFCON.LIB JWP.LIB LED1.LIB MKRPKG1.LIB MKRPKG2.LIB OSC.LIB POT.LIB REG.LIB RELAY.LIB RESI.LIB SW.LIB SWREG.LIB TANCAP.LIB TR.LIB
Tech Lib - PCB basic
DISCREET.LIB HEADER.LIB MISC.LIB PGA.LIB SIP_DIP.LIB SMT.LIB
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- by Jono
- at 01:11
- in Altium Designerの機能/用法
2006年05月17日
ポートの飛び先表示
回路図シート間を接続するポートの飛び先が表示されないので、回路図を追いにくいという指摘をいただくことがよくあります。
このポートの飛び先表示は、Protel 99 SE で最初に実現された機能であり、当然 Protel 2004 にも Altium Designer にもあります。ところがどういう訳かこの機能の存在に気付いておられない方が多いようです。
ポートの飛び先は [Report] - Port Cross Reference - Add To Project で起動することにより表示されます。このコマンドにより、ポート付近に接続先の回路図シート名と接続点の座標値が表示されます。
このように飛び先が表示されます。最初はなぜか Add Tp Project コマンドがグレイアウトしていましたが、Simple BOM を起動した後、コマンドが有効になりました。もしコマンドがグレイアウトしていたらこの操作を試してください。
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- at 00:00
- in Altium Designerの機能/用法
2006年05月16日
Altium のネットリスト出力
基板設計を Altium Designer 以外のツールで行う場合には、使用する PCB-CAD に合わせたフォーマットでネットリスト出力を行うことが必要になります。しかし、 Altium Designer の回路図エディタが標準的に備えている出力フォーマットの種類は限られており、そのままでは業界で使用されている多種の CAD とのデータの受け渡しは困難です。
このため、アルティウムからネットリストフォーマットを拡張するためのアドオンモジュールが提供されており、これをインストールすることにより大幅に種類を増やすことができます。
ダウンロード先 - Output Generators for Altium Designer 6
- 標準装備のネットリストフォーマット
・EDIF for PDB
・MultiWire
・Pcad for PCB
・Protel
・Verilog File
・VHDL File
・XSpice
- アドオンで拡張されるネットリストフォーマット
・Cadnetix
・Calay
・EEsof (Libra and Touchstone)
・Intergraph
・Mentor Boardstation 6
・OrCAD (DOS)
・Pads ASCII
・P-CAD (MasterDesigner)
・P-CAD NLT
・Protel 2
・Racal Redac
・RINF
・SciCards
・Tango
・Telesis
・Wirelist
しかしリストには国産CADの名前は見当たらず、アドオンによっても国産 CAD のフォーマットはサポートされていません。
一方、国内では図研に代表される国産 CAD が多く使われており、これらとのネットリストの受け渡しのためには外部ツールを使った変換が必要になります。
このような用途に使用できるツールはいくつかありますが、機能と実績面からライズコーポレーションの NET-TOOL 及び NET-TOOL++ がお勧めできます。NET-TOOL 及び NET-TOOL++ 双方とも 53 種類のネットリストをサポートしており、実質的に市場に存在する全てのCADツールとの熱とリストの受け渡しが可能になります。
トライアル版が提供されていますので変換能力を試してみることもできます。
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- by Jono
- at 18:57
- in Altium Designerの機能/用法
Altium Designer 6 の互換性
旧来よりアルティウム製品には、既存の設計資産を継承するための充実したファイル互換機能が備えられています。
Altium Designer 6 においても、プロテル旧製品や OrCAD、PADS、P-CAD などのデザインファイルを変換操作なしに読み込むことができます。また、これらの機能は操作性も含めて直前のバージョンである Protel 2004 とかわりなく、Protel 2004 から移行する場合やProtel 2004と併用する場合でも不便は生じません。
そして、さらに試してみたところ Altium Designer 6 は仕様に示されていない次のような互換性を備えていることが確認できました。
(1) デザインファイルの互換性
Altium Designer 6 のデザインファイルのフォーマットは、Protel 2004 から変更されておらず変換なしに相互に読み書きが自由にできます。たとえば、Protel 2004 で作成した PCB プロジェクトや 回路図 / PCB デザインファイルはそのまま Altium Designer 6 で読み込みが可能でありその逆も可能です。ただし、Protel 2004 でサポートされていないオブジェクトを Altium Designer 6 で使った場合には互換性を保つことはできません。たとえば、Altium Designer 6 で漢字(TrueType)を入力した場合には、Protel 2004 で読み込むとこの漢字は文字化けします。
(2) ライセンスの互換性
Altium Designer 6 のライセンスは Protel 2004 でも使用することができます。Altium Designer 6 のネットワークライセンスをインストールしたサーバに Protel 2004 をインストールしたクライアントを接続したところ、問題なくライセンスを取得しプログラムを使用することができました。ただしノードロック版では試していませんのでこちらについては不明です。
この 2 つの互換性によって、実質的には Protel 2004 と Altium Designer 6 を同一バージョンとして取り扱うことが可能になります。そしてこれにより新バージョンへの移行が非常に容易になり、複数の Protel 2004 を段階的にAltium Designer 6 に移行するという場合には特に好都合です。
このように Altium Designer 6 では Protel 2004 からの移行をスムーズに行えるような配慮が行われていますので、大口ユーザの方も安心して Altium Designer 6 へのアップグレードをご検討ください。
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- by Jono
- at 16:02
- in Altium Designerの機能/用法
2006年05月13日
アルティウムの和文カタログ
Altium Designer の豪華な日本語カタログを用意しておりますので請求ください。
これはすでに1ヶ月くらい前から、トライアルキットと同時にお届けしているもので、オリジナルの英語版がアルティウム ジャパンによって日本語化されたものです。
丁寧な翻訳が行われており、72ページにわたり読みやすい日本語で Altium Desihner のコンセプトと機能が紹介されています。また、アルティウム ユーザの声も紹介されています。私の知る限りでは、いままでのアルティウムのカタログの中で最も高い完成度に仕上がっていると思います。
これからアルティウム製品の検討を開始される方や、英語版しかお持ちでない方にぜひともお送りしうたいと思います。。なお Altium Designer のトライアルキットにはこのカタログが含まれていますので、トライアルキットをご請求の際には、別途にご請求いただく必要はありません。
info@anvil.co.jp 宛、または 請求フォームにてお申し付けください。
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- by Jono
- at 17:29
- in アルティウム
アルティウムのシェア
頂いたお問い合わせに対しては、即刻お答えするようにしておりますが、難しい質問をいただくと立ち往生してしまう場合もあります。
このようなものひとつに「アルティウムのシェアはどれくらいですか?」という質問があります。
質問の意図は、市場にどれくらいの数のライセンスが出荷され稼動しているのか?そしてそれは他社と比べて多いのか?それとも少ないのか?ということだと思います。
調査機関から統計が公開されていればそれをそのままお伝えすれば良いのですが、現実には、一部の調査機関から大雑把な情報が得られるだけであり、なかなか有効な情報を見つけることはできません。
また、アルティウム社でもこれに対する回答は用意されていないようです。
そこで、過去に得た情報から推定して、大体これくらいではないでしょうか?というお話をすることになるわけですが、これはあくまで個人的な見解ということになってしまいます。
このような状況ですので、これに対してはお客様自身で推定していただくのが最良なのではないかと思います。そして大雑把ではありますが、次のような方法でアルティウムのシェアを割り出して見てはいかがでしょうか?
まず、この統計をご覧ください。http://www.mentorg.co.jp/N-V/02_01/topic.html これはあくまでも売上金額をベースにした統計です。またこれは少し古いものですが昨年の統計も入手可能だと思います。
この統計によりと、Zuken が国内 PCB-CAD 市場において、50 % のシェアを得ています。
そこで、アルティウムとこの Zuken の販売状況を比較すれば、アルティウムのシェアを推定することができます。たとえば仮に、アルティウム製品が Zuken が同じくらい売れていれば、アルティウムのシェアは 50% ということになります。尤もこれは無さそうな話ですが...
幸いアルティウムも Zuken も上場企業ですので、WEB 経由で投資家向けに提供されている情報(IR / Invester Relations)から、両者の売り上とその構成を知ることができます。
そしてこれらを、以下のファクタを加味して比較することにより、台数ベースのシェアが推定できまます。
(1) 国内売り上げ比率
(2) 商品分野(IC 開発 / サポート分野の除外)
(3) 平均商品単価
私自身が推定するところによると、アルティウム製品の世界的な販売台数ベースではZuken と大差ないレベルに達しているはずです。しかし一方日本向けの売り上げ比率は Zuken がアルティウムを大きく上回っていることが予想されるため、日本でのシェアにおいては台数ベースでもまだまだ開きがあるように思います。
一方アルティウムを、 Zuken ではなく OrCAD や PADS と比べるとかなりいい線をいくのではないかと思います。
少なくともアルティウムは、Protel P-CAD TANGO Accel-EDA の顧客を全て引き継いでいますので、OrCAD や PADSと比べ、既存ユーザの数はダントツに多いはずです。
以上が「アルティウムのシェアはどれくらい?」に対する当面の回答です。
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- by Jono
- at 14:36
- in アンビルコンサルティング