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2006年11月20日
中国事情の続編
中国事情の続編をあと少々....
断片的な情報だけですので憶測の域を出ないわけですが、中国では Protel が最もポピュラーな PCB-CAD のひとつであることは間違いないでしょう。
このように普及した理由はいくつか考えられますが、要約するとつぎのようなことが言えると思います。
・ 中国での需要が立ち上がった時期と、Altium 商品の能力が
急速に進化した時期とが一致した。
・ コスト/パフォーマンスの高さが中国ユーザの支持を得た。
・ Protel 以前の CAD 資産が少なく、特に図研やCADENCEなどの
先発組との互換性を問われなかった。
そのほかに海賊版と呼ばれる過去の違法コピーの存在や解説本の影響も否定することは出来ません。
余談になりますが、以前中国に出張した知人から「CAD コーナに Protel 解説本が見あたらないので隣に目を移したところ、そこには Protel 専用コーナがあり本棚全部が Protel 解説本だった」ということを聞いたことがあります。これには誇張も含まれていると思いますが、解説本はかなり充実しているようです。
なるほど、これなら普及しても不思議ではないですね。
さらに、Altium Designer 6 がリリースされた今年も勢いは衰えていないようです。
アルティウム社が公開している IR 情報によると、Asia Pacipic における直近の四半期の売り上げが、前年同期比で 118 % (2倍以上)伸びたことが報告されています。そしてその伸びの主たる要因が中国市場での伸びであることが書き添えられています。
このような状況のなかで最も注目すべきなのは、過去に Protel が普及したことよりも、現在 Altium Designer 6 が大変な勢いで売れていることなのではないでしょうか。
Altium Designer 6 には、ボードレベルの設計者向きの高性能な FPGA 開発機能が含まれています。
これを使うと、アーキテクチャや論理記述に関する知識が無くても、回路図上にシンボルを置くだけで CPUを作ることができます。要するに、ボード設計の片手間でいとも簡単にオリジナルCPU の開発ができてしまうわけです。
たぶん中国では、技術先進国とのギャップを埋めるための即効力のあるツールとして、このようなAltium Designer 6 の機能が利用されはじめているのではないかと思います。
Links:|Altium 情報局|Altium 問合せ・請求||Altium Designerユーザ情報サイト|
- by Jono
- at 2006年11月20日 18:09
- in アンビルコンサルティング