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2007年08月20日

ビューワの利用 - その2

設計が終わったあとCAM データを製造プロセスに引き渡す前に、そのCAMデータが正しく出力されているかどうかをチェックすることが必要です。

このため、Altium Designer には CAM データの検証と編集が可能な CAMtastic が付属しています。またこの CAMtastic を使用すると、他の PCB-CAD から出力された CAM データも検証/編集ができるうえ、簡単な操作で アルティウム(Protel) の PCBフォーマットに変換することもできます。

このように Altium Designer は充実した CAM 環境を備えていますが、これで万全かというと、そうとも言い切れない面もあります。

なぜかというと、CAM データの持つ方言によって不具合が発生する場合があるからです。例えばフォーマットの文法解釈の微妙な違いにより、CAMtastic で正常に再現されたCAM データが他の装置では正常に再現できなかったり、また逆に、他の装置で生成されたCAM データが CAMtastic では正しく再現できないという場合もありえるからです。

このような不整合は経験上、国産の製品と海外製品との間で起こり易いといえます。もしこのようなことが起こった場合には、もう一つ別の種類CAMツールにデータを読み込み、その結果と比較してみると良いでしょう。要するに当事者だけでなく第三者の助言を得ようというわけです。

つい先日もユーザ様から、ODB++ のフォーマットで出力されたデータが CAMtastic で正しく再現されないという問合せがありました。このときは解決の糸口をつかむため、まず市販の CAM Viewer のトライアル版を(第三者ツールとして)利用しデータを再確認しました。

FabIt1.jpg

使用したツールは、Numerical Innovations http://www.numericalinnovations.com/ というメーカの Fab It! Inspector というビューワです。Import メニューも表示画面のレイアウトも CAMtastic と似通っており、このような用途には良さそうなので紹介しておきます。

FabItManu.JPG

このViewer は製品として販売されている有償のツールです。しかし30日間有効のトライアル版が無償で配布されていますので、手軽に試すことができます。


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