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2007年11月13日
古い回路図とUnique ID
回路図とPCBとのリンクがうまくいかないという問合せがありましたので、旧プロテル探検隊の記事を少し手直しして転載します。古いProtel 2004 の画像をそのまま使っていますのでメニューは英語のままです。
そのむかし、回路図を描いてPCBを設計するというボードレベルの設計を、回路図エディタとPCBエディタの2種類のツールだけで行っていました。しかし現在では、混在回路シミュレータや、伝送線路シミュレータなどのツールが使われるようになり、ひとつのCADツールのこれらの機能が統合されるようになりました。
アルティムはこのような統合ツールの代表的なメーカーであり、Altium Designer では、現在ボードレベルの設計に必要とされるあらゆるツールが統合されています。そしてこの統合ツールの進化の過程で Protel 99 以降、各ツールで作成されたデータ間のリンクを強固にするため、コンポーネントに Unique ID の属性が設けられました。
このID は、回路図作成時に自動的に付加されますので、新規に回路図を作成する場合には設計者がこの存在を意識する必要はありません。しかし、Protel 98 またはそれ以前の回路図エディタで作成された回路図読み込んで使用する場合には、この属性が含まれていませんので注意が必要です。
例えば、伝送線路シミュレーションを行う場合には、[ Project ] - Component Links... コマンドを起動して、回路図とPCBとの間の部品データをリンクさせます。この際に Unique ID が利用されますが、このIDが無い古い Protel 回路図ではリンクを確立させることができません。
そこでこの場合、回路図エディタから[ Tools ] - Convert - Reset Conponent Unique IDs コマンドを起動して、 Unique ID を付加することが必要になります。
このUnique IDは伝送線路シミュレーション以外にも多く利用されますので、古い回路図を読み込んだ場合には、必ずこのコマンドを起動するようにしましょう。
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- by Jono
- at 2007年11月13日 21:27
- in Altium Designerの機能/用法