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2008年03月21日

ジャンパー線への対応

Altium Designer 6.9 で実現されたジャンパー機能を紹介します。

層数の少ない基板、特に片面基板では配線パターンが交差する部分にジャンパーを挿入して配線を通します。このような場合 Altium Designer 6.8 以前では、ジャンパーで結線が済んでいることを認識できず、ルールチェックの際には未結線として報告されるという問題がありました。

これに対して今回の 6.9 では、パッドにジャンパー ID の属性が追加されたことにより、ジャンパーによる接続が認識できるようになりました。

この機能では、ジャンパーのパッドにジャンパー ID として任意の数字を与えることにより、その ID 番号が一致する箇所がジャンパーによる接続箇所と認識されます。そしてこの認識が行なわれると、従来直線で表示されていたラッツネストが弓方に変化し、デザインルールチェックの際にも結線済みとみなされます。

jp69d.jpg
たったこれだけのことですが、ジャンパーを多用する片面基板では、設計がずいぶん楽になります。

この機能を使ったジャンパーの挿入手順は以下のようになります。

(1) 部品ライブラリからジャンパーを呼び出し、目的の場所に配置する。
(2) 両方(2つ)のパッドにネットを与える。
(3) 両方のパッドに同じジャンパー ID を与える。

ここのところ Altium Designer の PCB では多層/高速基板のための機能が重点的に強化されてきました。しかしこれはその対極にあるもので、この機能の実現により多層/高速化とは全く逆の方向にも守備範囲が広がりました。

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