Main Contents

2008年05月31日

Summer08 のリリース

Altium Designer "6" の次は "7"と思いきや 、現れたのは "Summer08"でした。今年の3月ころにこの名を耳にしたときは、単なるコードネームだと思っていましたが、ふたを開けてみるとれっきとした商品名でした。  メディアリリース(追記: 6月3日)

今回のバージョンは名前こそ大きく変わりましたが、Altium Designer 6 と同様、 DXP プラットフォームをベースにした製品であることに変わりは無く、2003年にリリースされた Protel DXP の流れをくむ、改良版であると言えます。しかし、このリリースでは、戦略的な面での方向転換が行なわようとしています。

2006年の1月に Altium Designer 6 がリリースされた後、2年間での1000箇所以上にも及ぶ改良や機能拡張により、大きく進化しました。おそらくこれは、他社の5年分くらいに相当する進化なのではないかと思いますが、アルティウムの開発力から見るとべつだん不思議なペースではありません。しかし、アルティウムではこの現状に満足する事無く、積極的な開発投資を続け、今後さらにこのペースを加速させようとしています。

そこで、メジャーアップグレードのリリースについても、この進化のペースに合わせて頻度を上げることが必要になります、このため今後は、従来の「数年に1回」ではなく 「1年に数回」の頻度でのメジャーアップグレードが計画されています。

今回バージョン名に、Summer という季節名が用いられたのはこのためです。もっとも、Summer、Autumn、Winter、Spring というように年 4回の頻度でリリースされるわけではなく、次は、半年後に Winter バージョンがリリースされる予定になっています。

要するに、Summer08 のネーミングは、Altium Designer 6 で 2年に成し得た進化を、数分の1の期間で実現し、これに合わせ、メジャーアップグレードの間隔も Altium Designer 6 の数分の1 に短縮するという意図を反映したものです。決して、今まで数年に一度頂戴していたアップグレードの対価を、ただ単に年に何度も頂戴しようとするものではありませんので、くれぐれも誤解のないようにお願いいたします。

※ なお、上記アップグレードポリシーの解説は、弊社の状況解釈に基づいた推論であることをお含みおきください。

歴代のアルティウム PCB 製品の一覧
ad6_summer08.JPG
Altium Designer Summer08 の商品構成
Altium Designer Summer08 では以下のように、Foundation と Board Implemantatipn が廃盤になり、2 種類の製品に集約されました。

   - Unified(全統合版) → 存続
   - Embedded Intelligence Implementation → 存続 (Device Intelligence)
   - Foundation → 廃盤 (後継は Device Intelligence)
   - Board Implementation → 廃盤 (後継は Unified)

※ Embedded Intelligence Implementation は Device Intelligence に名称変更。

・ Altium Designer Unified → 拡張セットに名称変更(6/6追記)
デザインエントリー、PCB レイアウト、FPGA 開発など、Altium Designer によって提供される全ての機能が含まれています。Board Implemantetion が廃盤になりましたので、PCB 設計機能が必要な場合には、これをお選び下さい。

・ Altium Designer Device Intelligence → 基本セットに名称変更(6/6追記)
全ての機能を備えた Unified から PCB レイアウト機能を省いたものです。デザインエントリーと FPGA 開発に必要な一連の機能が全て含まれています。Embedded Intelligence Implementation の後継であり、機能の構成も同じですが Summer08 のりースに合わせて Device Intelligence に名称が変更されました。Foundation が廃盤になりましたのでデザインエントリー機能が必要な場合には、こちらをお選び下さい。

以上のように、今回のリリースではAltiumDesigner のラインナップが、PCB 設計機能が有る製品と無い製品の、 2種類のみに単純化されました。

これにより、PCB が要るのか要らないのか?という二択が可能になりましたが、いくらなんでもこれでは選択枝が少なすぎるようように思えてなりません。

Links:アルティウム専門店トップページ||Altium Designer trial shop


Copyright © here.